1811. . 同軸ケーブルはいかが? - 尾崎 嘉徳 - 2022/05/18(Wed) 06:44
VTU 様 了解です。出発日、うーーーん。ストレスが・・ ライブ動画を見たいです。
最初に測るのは同軸ケーブルでいかがでしょうか?
ご存知のように遠端がオープンなり、ショートしてある同軸ケーブルでは電波のエネルギーがそこで全反射します。 SWR = ∞ ですね。で進行波と反射波が合成されその位相関係によって定在波が生じ、一定の間隔で電圧、電流の増減が生じます。一定の長さの同軸ケーブルでも周波数を変えることで測定点のインピーダンスが無限大になったり、ショート状態が測定できます。スミスチャートで言えばチャートの外周をぐるぐる回る測定結果になります。損失の多いケーブルを測るとぐるぐる回るうちに段々と内側に描かれる渦巻きになります。オープンとショートの違いで反射点での進行波と反射波の位相関係が変わります。オープンではそのまま反射波となりますが、ショートでは進行波が反射波になるときに位相が 180 度変わります。この特性を利用すると同軸ケーブルの電気的長さもわかりますし、同軸ケーブルの不良点探索にも利用できる場合があります。
次はキャリブレーションした位置に100Ω程度の抵抗をつけて測定( SWR = 2 )。次に同軸ケーブルを追加してキャリブレーションしたところではないところで同じ100オームを測定します。オープン、ショートではチャートの外周を回りますが、100オームでは SWR = 2 の円を描きます。同軸ケーブルに損失が多ければ段々と SWR = 1 に向かって渦巻きを描きます。
同軸ケーブルだけでもこんなに楽しめてしまいます。
VTU さん家には HF のマルチバンドアンテナがあったような気がします。(例のゆでダコの) で同軸ケーブルの長さが分かっていない場合は測定点での SWR はわかりますがそのインピーダンスはわかりません。|Z|はわかりますが、R と X の値はわからない。あらかじめケーブルの長さを測定しておけばそれらがわかるために X をゼロにするためにはエレメントの長さを調整する方向が決まります。キャリブレーションの重要さがわかります。お試しあれ。