1775. . その通りです - 尾崎 嘉徳 - 2022/03/22(Tue) 07:32
VTU 様
その通りなんですよ! ですから事前に、ケーブルをタワーなどに施設する前に地上で測っておきます。作業計画が必要なんです。それがためにちょっとあせって橋本さんに提案しています。
VNA で測定前に行うキャリブレーションの目的は同軸ケーブルの影響を取り除くためにあらかじめその電気的長さとロスを覚えさせておき、機械の中で測定した値をケーブル先端の値に変換して測定値にしています。測定ケーブルの影響を自動的になくす測定器は VNA しかないと思います。そこがわかりにくかったです。
ご存知のように同軸ケーブルが正しく作用するのはあくまでも50Ωなり75Ωの負荷だけで、それ以外の場合は反射波が生じそれと進行波の合成によりケーブルに定在波が生じます。つまりケーブルの位置により電圧や電流の値が異なることになります。つまりケーブルの長さにより測定される電圧値や電流値が異なります。結局ケーブルの長さがわからないとその先端ではどんな値なのかわからないということになります。
1/4λの長さの同軸ケーブルの場合、先端がオープンだと手元ではショート、先端がショートだと手元でオープン、先端がその周波数でキャパシティブな負荷だと手元ではなんとインダクティブな値となるのです!! インダクティブだからエレメントを短くするとあれれってことになり、アンテナの迷宮に入っていきます。特に自作アンテナでは最初の測定で逆方向に判断すると悲劇です。
また損失が 3dB ある同軸ケーブルでは先端が解放でも手元では SWR = 3 です。どんなアンテナを繋いでも SWR は3以下です。つまりケーブルの損失がわかっていないと真の SWR は手元ではわからないとこになります。
ねっ、VNA っていい機械でしょ。データの修正はパソコン、マイコンを使わないとできないので昔はなかったんです。そんないい機械なのに安くアマチュアでも買えるので世界的に流行しているのです。もちろんプロ用は高いです。念の為。